The Remains of Runners ~走者の追憶~

陸上競技の海外記事を中心に執筆します。

ジェレミー・ウォリナー (Jeremy Wariner)

今日はジェレミー・ウォリナーという男子400mの選手について。

 

ウォリナーはアテネ五輪(2004)と大阪世界陸上(2007)の覇者です。

 

背筋の伸びた美しいフォームで世界歴代3位(当時)の43.45という記録を残しました。

 

元世界記録保持者のマイケル・ジョンソンをして「私の後継者」と言わしめた、才能あふれるロングスプリンターでした。

 

しかし、2009年頃を境に世界大会決勝で彼の姿を見ることはありませんでした。日本語で検索をかけてもその後の競技生活については分からず、、、

 

陸上短距離のトップ選手の多くは黒人系スプリンターですので、すらっとした白人ランナーの姿は印象深いものでした。

 

そんなウォリナーの現在は、、、?

 

www.si.com

(2018年7月7日アクセス)

 

"An Olympic gold medalist shows up at your door to hand over your sandwich, lemonade and chocolate chip from Jimmy Johns"

 

ウォリナーは既に引退して、Jimmy Johnsというベーカリーで働いているそうです。

 

記事によると、ウォリナーは怪我に悩まされ、2013年にアディダスとの契約が切れました。その後は目立った結果を残せず、リオ五輪の選考レースで引退を決意したそうです。

 

しかしながら、ウォリナーは悲観せずセカンドキャリアを築いていこうとしているようです。

 

"Wariner hopes that his career now serves as a lesson to younger athletes that it's impossible to run at a high level forever, and that planning for the future is important"

 

ウォリナーは自身の経験から、若い選手が引退後のプランを考えることの大切さを説きます。

 

また、次のようにもあります。

 

"In addition to his sandwich business, Wariner is aiming to get into coaching in the near future. He has some experience as a volunteer assistant with Baylor but he'd like to finish his education and then look into options at other schools"

 

ウォリナーは近い将来、コーチをしたいと考える一方、まずは学校に通い直して人生の選択肢を見つめ直したいそうです。

 

この辺りはアメリカ的な発想だなと感じます。

 

日本のスポーツ選手で引退後大学院に進学するのは一般的な選択肢ではないと感じます。

 

基本的に日本ではストレートに大学、大学院を卒業してその後は定年まで会社で勤め上げるというパターンが多数です。

 

アメリカのように、年齢を問わずに大学に入りなおしたり、キャリアチェンジをすることに寛容な日本社会になってほしいですね。

 

話が少しそれましたが、ジェレミー・ウォリナーさんは今も元気にされているようです!

 

白人スプリンターではクリストフ・ルメートル選手がまだまだ現役ですので、来年の世界陸上に期待しましょう。