The Remains of Runners ~走者の追憶~

陸上競技の海外記事を中心に執筆します。

2022年オレゴン世界陸上 男子100m覇者 フレッド・カーリー(Fred Kerley)

2022年オレゴン世界陸上

男子100mは予選から圧倒的な力を見せたフレッド・カーリー選手が優勝しました。

全米選手権でも9.7台を2本揃えていたので、今大会は大本命と目されていました。これに割って入れるのは、東京五輪覇者のマルセル・ジェイコブズ(Marcell Jacobs)選手くらいかと思っていましたが 、故障のため準決勝を棄権しました。

ひょっとすると9.6台もあり得るかと思いましたが、準決勝と決勝は少し気温が下がったのか全体的にタイムがいまいち伸びませんでしたね。

www.youtube.com

カーリー選手はもともとは400m専門でしたが、スピード強化の狙いで100mに取り組むようになり、ぐんぐん力をつけた選手です。2021年東京五輪でも銀メダルを獲得しています。

とはいえ、日本ではまだまだ知名度も高くないので、どんな選手なのか気になり調べてみました。(下記、参考記事)

www.theguardian.com

カーリー選手は12人兄弟の家族に生まれ、幼いころは世界中を旅することを夢見ていました。そんな彼が世界チャンピオンになったことについて、"rags to riches tales" (「ぼろ雑巾から長者へ」の意)と表現されていることからも、あまり裕福な家庭でなかったことがうかがえます。

さらに記事を読み進めると、カーリー選手は2歳の時に父が刑務所に入り、母親もいなくなり、叔母の家庭に引き取られたとう、過去が書かれています。

しかし、そんな境遇でもカーリー選手は大勢の兄弟と明るく暮らしていたと述べています。

高校まではサッカー選手を目指していましたが、鎖骨の故障で断念。陸上競技に転向しています。

2019年にはドーハ世界陸上の男子400mで銅メダルを獲得したロングスプリンターは、3年の時を経て、「世界最速」の称号を手にしました。

記録の面でもまだまだ可能性がある選手だと思いますので、これからの活躍にも期待しましょう。

《参考文献》

https://www.theguardian.com/sport/2022/jul/17/fred-kerley-runs-down-a-dream-gold-as-us-men-sweep-100m-at-worlds

(2022年7月18日アクセス)

https://www.youtube.com/watch?v=8KF9cmHSgd8

(2022年7月18日アクセス)